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自分が負けたがっていることを認められない選手は一流にはなれない

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おはようございます。田中です。


今日から42都府県目となる秋田県を目指して5日間ほどの行程で歩きます。
昨日買い換えた新しいトレッキングシューズを慣らしながら、残り1ヶ月間の旅路を満喫して行きたいと思います。


さて、先日、青森のホテルで『アゲイン -28年目の甲子園-』という直木賞作家の重松清さん原作の映画を観ました。


元高校球児の熟年世代が再び甲子園を目指す「マスターズ甲子園」という実在する大会を通し、冴えないお父さんたちがもう一度夢に挑む物語です。


甲子園を目指す過程で父と娘の絆や、旧友たちとの友情を取り戻していく心温まるスポ根もの。

久しぶりに、多くの人に観てほしいと思える素晴らしい映画でした。


物語のキーワードとなっていた言葉が、これがまた奥深いんです。


「負けるときはちゃんと負けて次に行け」



受け入れ難い失敗や挫折は誰にでもあるものです。
その失敗や挫折体験から逃げずにちゃんと向き合うことの大切さを教えられます。


何事も始まりが肝心ですが、きちんと始めるには、きちんと終わらせることが、実は始まりよりも数段大切なのです。



以前、イチローさんや松井秀樹さんのメンタルトレーナーとして知られる高畑好秀さんという方の本をプロデュースさせてもらっている際、高畑さんがおかしなことを口走ったのです。


「自分が負けたがっていることを
 認められない選手は一流にはなれない」


言い間違えたのかな?と思って僕は聞き返しました。


「勝ちたがっている、ということをですよね?」


「いやいや、違うよ。負けたがってるんだよ。田中くんだって本当は負けたいんじゃない?」


「いや、僕は勝ちたいです。絶対負けたくないです」


「本当に勝ちたい?本当に負けたくない?」


「はい。そのために努力するし、負けたくないから辛い時にだって逃げ出さずに頑張れるんじゃないですかね?」


「じゃあ、絶対に負けない方法教えようか?」


「そんなのあるんですか?教えてください!」


「何もしないこと。挑戦なんかせずに、昨日と同じ今日、今日と同じ明日、そうやって死ぬまで生きていけば生涯負けなしだよ。
 どう?そんな人生おもしろいと思う?」


「それはちっとも面白くないですよね。誰だって成長したいって向上心はあると思うんです。でも負けるのが怖くて、勝てないかもしれないから、一歩を踏み出せずにみんな悩んでるんじゃないですか」


「そう、本当に負けたくないなら向上心なんか捨てて何もしなきゃ負けないんだよ。
 でも、負けたくないより向上心が勝っちゃうんだよね?ということは、負けたくないって気持ちは本質的な欲求ではないよね」


「確かにそういうことになりますね。
 じゃあ、負けたくないんじゃなくて、勝ちたいんじゃないですかね?」


「じゃあ、絶対に勝てる方法も教えようか?(笑)

 絶対に勝てる相手とだけ試合すればいいんだよ。
 プロ野球だったら、小学生相手とばっかり試合すれば、連戦連勝だよ。高校生じゃダメ。100回ぐらいやれば、1回ぐらい負けてもおかしくないから、小学生。
 どう?そんな試合やってて面白いと思う?」


「なんか、それって極端じゃないですか?」


「極端なところまで問い詰めて、それでも変わらないものが本質的と言えるんだよ。
 つまり、プロと小学生ぐらいに実力差が開いた相手に勝っても楽しくないのであれば、勝ちたいという欲求も本質的じゃないよね」


「確かに。そう言われれたら、はい、としか言えなくなります」


「じゃあ、逆のパターンで考えてみようか。
 プロは小学生とはやりたくないけど、小学生だったらプロとやってみたいと思わない?」


「小学生の立場だったら、一回はやってみたいですよね」


「でも、ボッコボコにやられるよ。
 多分、1回の表だけでプロなら100点は取れるよ。それでもやりたい?」


「まぁ、1回ぐらいはやってみたいと思います。
 やったあとは二度とやりたくないと思うかもですけど」


「負けるとわかっててなんでやりたいと思う?」


「それはだって、相手がプロですもん。
 憧れの選手たちと試合できるのって夢というか、普通は絶対にありえないことですし」


「田中くんの答えは、相手がプロで憧れの選手たちで普通はありえないこと、だからってことだね。
 じゃあ、彼らは相手が高校球児だったらやりたくないのかな?」


「あ、やりたいと思います」


「そうだよね。つまり、さっきの田中くんの答えも本質的な欲求とは言えないよね。
 じゃあ、答えを教えようか。

 小学生が負けるとわかりきってるプロや高校球児と試合をしてみたいのも、イチローや松井やダル(ダルビッシュ)がメジャーに挑戦したいと思うのも、本質的な欲求は同じなんだよ。


 全力を出し切ってもボコボコにされることで、理想としてる自分までの正確な距離を知りたいんだよ。
 あるいは、負けることで「ここまで行きたい」っていう自分が理想する基準を具体的に高めたい。


 つまり、今現在の本当の現在地を知りたいの。
 正確な現在地がわかれば行きたいところまでの正確な距離がわかるでしょ。
 正確な距離がわかれば、その距離を埋めるために、何をしなきゃいけないかもわかるよね。


 もしかしたら、想像以上に行きたい場所が近くて、もっと先まで行けることがわかるかもしれない。そしたら、目標の基準が変わるよね。


 これって、


 全力を出し切って負けないとわからないんだよ


 だから、俺が言ったように、人は本来負けたがってる。
 その欲求を認めようとしないから、

 勝てなかったらどうしよう。
 負けたら恥ずかしい。
 失敗したらどうしよう。

 挑戦するのヤメとこう・・・ってなるの。


 でも、本質的な欲求は頭で求めてることとは真逆で、負けたい。
 負けることで自分の現在地を知りたい。
 現在地を知って、どうすれば行けるのかを知りたい。
 どうすればを知って、実践して距離を縮めたい。

 その縮められた距離が自分の成長だよね。
 現在地があやふやなままだとどれくらい縮まったのかもわからない。
 このプロセスが本当の向上心だと思わない?


 俺がメジャーに行く前のイチローや松井なんかにやったトレーニングも「負けたい」という本質的な欲求を認めるという価値観の書き換えだけ。

 負けたいことを認めたら、挑戦なんて怖いことでも何でもないんだもん。


 ダルがメジャーの初戦でボッコボコに打ち込まれて、日本では経験すらできなかったノックアウト負けしたけど、最高に気持ち良かったと思うよ。

 ダルがメジャーに行った理由は、日本のバッターでダルを打ち負かしてやろうって気概で挑んできてくれるチームがいなくなったから。

 彼はメジャーにだったら自分をボコボコに打ち負かしてくれる選手がゴロゴロいるからメジャーに挑戦したかったんだよ。

 それで、初っ端にあんだけボコボコにしてもらったら、そりゃ気持ちいいだろ。
 ここだ!俺が求めてたのはやっぱメジャーだ!って、これでもっと野球が上手になれる!って、自分の選択が間違ってなかったことを知れたんだよ。


 俺その日のうちにダルに電話して、
 「お前、気持ちよかったろ?」って聞いたら、
 「最高でした!」なんて子供みたいに言ってたよ。

 本当に嬉しかったと思うよ。


 田中くんだってそうだよ。
 負けたくなかったら2,000人の講演なんてやらないよ。
 でもやって成功させたんだよね?

 その日は成功させて気持ちよかったかもしれないけど、目標を達成できたらなんか燃え尽き症候群みたいに気持ちにポッカリ穴が開いたみたいにならなかった?


 オリンピックの選手たちによくあるよね。
 オリンピックが終わった瞬間に廃人みたいになるやつ。

 あれね、「負けたい」って感情を認めてないからだよ。
 金メダル取っちゃったら負けられなかったんだから、自分の正確な現在地が掴めなかったんだよ。

 次の目標なんて定まるわけないよね、世界最高の舞台でさえ、誰も自分を負かしてくれなかったんだから。


 逆に金メダルを本気で狙ってたのに負けて悔し涙を流した選手は、翌日から次の4年後のオリンピックに向けてさっそくトレーニング始めるよ。

 現在地が知れて、練習の方法もわかったら、疲れてるからなんて休んでられないよね。だって発見したら試したいじゃん。


 子供が昼休みに校庭で全力で遊びつくしたからって、次の休み時間で身体休めたりしてる?
 次の休み時間でも遊び足りなくて、放課後も両親に怒られなかったら何時まででも遊んじゃうから、夕方のチャイム鳴らすんでしょ。


 その状態で自分がやるべきことに打ち込めるんだから、そりゃ誰だって上手になるよね。
 「努力しなきゃ」って言ってるやつらは、大して上手にもなれないだろうし、そもそもそれが好きなことじゃないんだよ。

 好きだったら努力しなきゃなんて思わなくても自分でワクワクしながら工夫してやってるよ。努力してるやつらの練習量も質も比にならないよ。
 「やらなきゃ」と「やりたい」って気持ちの間には、雲泥の差があるんだからね。


 負けてから強くなる奴らは、「負けたい」っていう本質的な欲求を知ってる奴ら。だからこそ、何度も何度も自分の限界を超えて成長できるんだよ。


 負けるのが怖いやつに何を言っても無駄だよな。
 どんなにモチベーション上げたって負けるの怖いよそりゃ。
 せっかく上げたモチベーションもすぐ落ちるよ。


 でも、負けたいってことを認めてるやつは、俺が何かを言わなくたって、堂々と挑んで、勝っても負けても、自分が目指してるところまでの距離を縮めるために自分たちで工夫するよ。

 怖くないんだもん、負けることが。


 「死に物狂い」って言葉があるけど、負けることが怖くないやつはそりゃ強いよ。
 本当の全力を出し尽くして向かってくるんだから、プロの格闘家だって、素人の死に物狂いのやつには、そう簡単には勝てないよ。


 「無我夢中」とも言うでしょ。
 勝ちたいとか負けたくないとかの「我が無い夢の中」にいる状態ね。
 小学生が遊び疲れない状態が無我夢中。

 その状態のやつって自分が知ってるポテンシャル以上の実力を発揮するよ。一度、自分の限界を超えたら、その限界を超えた状態が基準になるんだよね。


 「試合」ってのは「試し合い」って書くよね。
 お互いの実力を試し合うんじゃなくて、自分の現在地をお互いに試し合うことなんだよ。


 でも現在地はさ、負けてみないと分からないことなの。
 何度も言うけど、人はみんな本質的には負けたいの。
 少なくとも、今以上によくなりたい、もっと自分を高めたい、って向上心がある人はそう。


 田中くんなんて向上心の塊みたいなやつなんだから、負けたいに決まってるじゃん。


 だからさ、これから先の田中くん人生で新しいことに挑戦することになった時は、 

 「俺は負けたいんだ。
  負けて自分の現在地を知りたいんだ」

 ってことを認めてから挑戦してごらん。


 勝っても負けても、自分が勝手に限界としてた世界を終わった時にはアッサリ超えてるから」



この時の話をもっと深く掘って、誰にでも実践しやすい内容にまとめた本が、

『一流だけが知っている自分の限界を超える方法』 
 高畑好秀 著 / 中経出版 

です。


今日の高畑さんの話が響いたら是非読んでみてくださいね。



今日は長くなりました。
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追伸:

2013年10月からスタートしたリヤカー行脚プロジェクトも、5月29日には東京にゴールし終了の日を迎えます。
 
ゴールが見えない間は果てしなく長い旅路に思いていましたが、今こうしてゴールも見えてこれまでを振り返ると、あっという間だったようにも感じられます。
 
本当に、
いろんなことがありました。
いろんな人との出会いがありました。
いろんな気持ちの変化がありました。
 
この3年間は今後の僕にとってかけがえのない財産です。
それも一重に、全国で出会った皆さんのお陰です。
本当にありがとうございます。
 
そんな僕の3年の歩みを終える日に、東京で1,000人の講演会を開催します。
皆さんに感謝を込めて「リヤカーの田中」として最後の講演をさせていただきます。
 
あの人も登壇します。
当日は是非、予定を空けて来てくださいね。


「リヤカーの田中克成」最後の大感謝講演会
http://www.reservestock.jp/events/116891

リヤカー最後の講演


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