昨晩、リヤカー案の生みの親であり、明後日から発売が開始される拙著にもラストで登場していただいた坂田敦宏さんに、出版と新年のご挨拶を兼ねて、坂田さんが運営する嵯峨根家さんにて会食させてもらった。
2年ぶりの再会であったが、第一声に「たくましくなったね」と褒められ、若干照れくさくなったが、直ぐに、「あとは本に書いたことを責任もって行動しなきゃな」と窘められ、以前と変わらぬご指導に懐かしさと有り難さを感じ嬉しかった。
坂田さんは、鳶職から社会に出て、22歳でハウスクリーニング事業で起業。破竹の勢いで会社を大きくし、最大13社を取りまとめる実業家として大成したが、不運が重なり、一度全てを失った。
タクシー運転手から再出発していた際に、僕は坂田さんとのご縁に恵まれた。実に7年前のことだ。その後、様々な会社の経営顧問として迎え入れられ、新たに「唐揚げチャンピオン」というテイクアウト専門店を立ち上げ、これも直ぐさま軌道に乗せるも、
今度は生存率が極めて低い脳幹出血で倒れた。
運良く生き残っても全身麻痺、という絶体絶命のピンチでも、「絶対に大丈夫だ」と言い聞かせ、寝たきりの病院のベッドの上で、自分の指先に「動け!」と念じ続けた。
3週間後には、リハビリを開始し、1ヶ月後にはほぼ完全復活を遂げ歩いて自宅に帰った。
リハビリで献身的に介護してくれた介護士たちに恩返しをしたいと、訪問介護の会社を立ち上げ、同時に若手経営者の育成も兼ね、自らは会長職に引き裏方として事業をバックアップしている。
創業2年。従業員は70名を超え、全国にサテライト店舗を展開するという復活を遂げている。
「リヤカーが終わったら、次の10年間は実業家としてやっていきたいのですが、実業をするにあたって大切なことは何ですか?」
と僕は訊ねた。
「実業で大切なのは志。何をするにも志ありきだよ。最初からお金を追ってたら、もって2年。事業はどうしたいのかが全て。その志に向かってコツコツやれるかどうかだけだな。1~2年は給料は出ないつもりでやること」
とのことであった。
「とは言え、やっぱりお金がないと続けたくても続けられないじゃないですか。そのへんの価格設定というか、適正価格、適正利益というのはどう考えるんですか?」
「かっちゃんが間違ってるのはそこだよな。大事なのは価格設定ではなく、価値を見誤らないこと。売ることを考えるから、価格を考えるんだよね。志を軸にすれば、“価格”ではなく“価値”を見れるでしょ。
かっちゃんは、最初に売ることを考えたから、高取さんの本の価値を見誤ってあんなに安くしちゃったんだろ。ちゃんと価値を見てれば、あの本は3,000円でも同じように売れたはずだぞ」
またしても、真髄の教えをいただいてしまった。2年間歩いてもまだまだであることを痛感させてもらえると同時に、あと5ヶ月間、志を持った実業家としてのスタートラインに立てるよう精進、精進、日々精進あるのみだと覚悟もいただいた一夜であった。
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